身の回りを整える

プラスチックの地球環境や人体への影響〜脱プラへの動き

プラスチックによる海洋汚染

プラスチックは生活の一部となり、あらゆる場面で使われるようになりましたが、地球環境や人体への影響など、様々な問題点があります。

この記事が、改めてプラスチックの使用について考えるキッカケとなれば幸いです☆

プラスチックとは?

プラスチックとは、石油から生まれた合成樹脂のことです。

熱や圧力を加えることにより加工することができるので、形を変えてあらゆるものがプラスチックでできています。

プラスチックの種類について詳しく知りたい方は、こちらのサイトを見てみて下さい↓

プラスチックの基本と種類

あらゆるものがプラスチック

ビニール袋、プラスチック製カップやストローなど普段何気なく使っているもののほとんどは、プラスチックです。

プラスチックと気付きづらいものの例としては、生理用ナプキンやオムツ。

一般的な生理用ナプキンやオムツには、石油系ポリマーが使用されていて、石油系ポリマーも、プラスチックの一種です。

衣類でも、ナイロンやアクリルなどの化学繊維や合成繊維がとても広く使われるようになりました。

人体に有害な理由

プラスチックを製造する過程では、様々な添加剤が使用されています。

一部の添加剤は、生物に対して内分泌撹乱物質(環境ホルモン)として作用したり、発がん性があると考えられており、「人と野生生物の生殖に関する健康に等しく影響を及ぼす恐れがある」とされています。

プラスチックの成分と人体への影響

どのくらい人体への影響があるのかというのは、科学的にはまだハッキリしないものの、海の生物や生態系への影響は認められていますし、添加剤や化学物質の影響は少なからずあります。

詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみて下さい↓

プラスチックの健康への影響

地球環境に有害な理由

地球温暖化や大気汚染の原因となる

プラスチックの原料である石油は化石燃料なので、燃えた後に生じる二酸化炭素が大気中に増加することによって地球温暖化の原因となります。

さらにこの後で説明する、マイクロプラスチックは、大気中にも浮遊するということが確認されています。

海洋汚染だけでなく、プラスチックによる大気汚染も進む可能性があります。

マイクロプラスチック、大気中を浮遊

生分解をしない廃棄プラスチック

プラスチックは生分解性※が低いため、焼却処分しない限り、分解されずに自然環境中に残ってしまいます

※自然界に存在する微生物の働きで最終的にCO2と水に完全に分解される性質

つまり、木材などの自然素材は土に埋めたら自然に還るが、プラスチックは自然に還らないということ。

自然に還らないプラスチックのゴミがどんどん増え、環境問題になっています。

生分解性プラスチックの開発も進んでいるみたいですが、課題はあるみたいです。

生分解性プラスチックの課題と将来

生分解性プラスチックのウソとホント

最も大きな問題は、海洋汚染

何より深刻なのは、海に流れるプラスチックゴミによる海洋汚染です。

マイクロプラスチックが、海洋生物への影響、塩や海産物など、私たちの食べ物への影響など、様々な問題を引き起こしています。

皇帝塩

塩や海産物のマイクロプラスチック

マイクロプラスチック(英: microplastics)は、(生物物理学的)環境中に存在する微小なプラスチック粒子であり、特に海洋環境において極めて大きな問題になっている。

最近数十年間の世界のプラスチック消費量の増加により、マイクロプラスチックは全世界の海洋に広く分布するようになり、その量は着実に増大している

海洋生物がマイクロプラスチック自体と、それに付着した有害物質(PCBやDDTなど)を摂取し、生物濃縮によって海鳥や人間の健康にも影響することが懸念されている

先進7カ国(G7)環境相会合で、海を漂う微細プラスチックごみについて「海の生態系にとって脅威だ」との認識を確認した。

wikipediaより抜粋

上記の通り、マイクロプラスチック問題の根本的な原因は、プラスチックの消費量が増大してきたことです。

大きなプラスチックゴミは段々と細かく砕けていき、マイクロプラスチックになります。

さらには、家庭での衣類の洗濯による、合成繊維の脱落。

それらが海に流れた結果、プラスチックを摂取した海の生き物は、窒息死や衰弱死してしまう例は、広く知られています

さらに、プラスチック摂取による海洋生物の汚染も心配されています。

つまり、お魚や塩などが汚染されてしまうので、それを食す私たちの健康も害してしまう恐れがあります。

私たち人間がすることは、必ず自分たちの身にも返ってきます。

短期的な便利さや、経済性のみを追求し、長期的な影響や環境を考えない、という在り方は見直していく必要があります☆

脱プラスチックへの動き

プラスチックの影響は、かなり注目されるようになったので、世界中で脱プラスチックの動きが広まってきています。

先日開催されたG20サミットでは、「2050年までに、海洋プラスチック汚染をゼロにする」とのビジョンが合意しました。

ヨーロッパでの動き

EU(欧州連合)では既に、マイクロプラスチックによる海洋汚染防止のため、EU内で流通するプラスチック製容器・包装などを全て再利用かリサイクルが可能なものへ2030年までに切り替える方針を発表。

企業の動き

さらには、プラスチックごみの削減を目指し、レジ袋の有料化が義務化されたり、スターバックスが、2020年までにプラスチックストローを廃止するとの発表をしています。

バリ島は、脱プラ・エコの聖地

脱プラスチック先進エリアであるバリ島での取り組みも、別の記事で紹介したいと思いますが、本当に脱プラ・エコが浸透していて本当にすごかったです!!

バリ島の脱プラスチック

という感じで、脱プラスチックの動き、いよいよこれから本格化していきますね♪

個人でもできることから取り組んでいきましょう☆

関連記事